センサインテグレーションとボディエリアネットワーク のバックアップソース(No.12)

センサ関係のテーマにも力を入れていますが、センサと集積回路の開発がどう関係するの?という人も多いと思うので、少し解説しておきます。

センサというと、物理や化学的量を電気信号に変換するものだと考えている人が多いと思います。しかし、人間の五感または第六感などの感覚は、単に物理的な刺激に対する反応ではなく、高次の情報処理メカニズムによって生成されるものなので、システムのネットワーク化や情報の抽象化が本質的に重要です。

もう一つのセンサ研究の流れは、人間が知覚できない巨大または微小、超低速まはた超高速、微量なものや電磁波などを高精度信号処理技術により抽出しようという方向にあります。例えば細胞や分子のスケールで情報を取得するために、新しいセンサを開発する必要性がより高まっています。

特に集積回路技術を用いることにより、画像取得、高精度信号処理や統計処理、学習などを高速に行うことが可能となり、人間が認識できないような、微小な温度変化や、微量化学物質、高速運動などを検出することで、環境、食品の安全性、健康の維持、医療、介護などに応用しようという動きが高まっており、この1年で集積回路技術はこれまでにない新しい局面を迎えようとしています。アイデア次第でシリコン集積回路の中にセンサを組み込んで新しい機能を生み出すとことができる時代が到来しています。現在、センサインテグレーションはシステム設計技術の最も刺激的な研究分野であると言えます。

(以下、秋田補足)
このようなセンサ技術の一例が、[[高機能なカメラ向けのイメージセンサ]]です