介護支援のためのボディエリア無線ネットワーク(BAN)の開発 のバックアップ(No.3)


介護支援のためのボディエリア無線ネットワーク(BAN)の開発

研究プロジェクト

BAN (Body Area Network) は、身体表面や、身体内部の超小型電子機器を接続するネットワークです。現在、国際標準化が策定されており、昨年ぐらいから非常にホットな研究開発分野となってきています。

身体表面のうち、衣服上に構築するのが、所謂ウエアラブルネットワークであり、秋田先生の導電性衣服を用いて電源系と信号系をひとまとめにした有線ネットワークの研究は、スマートな解のひとつだと思います。より身体に近い衣服の内部については、アドホック無線ネットワーク(近距離無線通信LSIが自律的に無線ネットワークを構成するシステム)が必要となりますし、人工網膜やカプセル型胃カメラなどの医用センサLSIについては、バッテリーレスでの体内無線伝送が必要なため、難易度の高い技術分野でしたが、近年のRF-CMOS(無線通信LSI)技術の進歩により、ようやく製品レベルのシステム構築が現実性を帯びてきました。

研究プロジェクトでは、BANの構築を目指して開発された、ANT, ZigBee?規格などの最先端のLSIを利用し、認知症や怪我のため起き上がることができない患者さんやお年寄りのオムツ(排便、排尿)や健康状態を、ネットワーク上で管理できるシステムの構築を行います。高齢化社会に向けて地元企業、病院、政府機関と共同で行う社会的必要度の高い研究プロジェクトです。