環境モニタのためのチューリンガルサーバの構築 のバックアップの現在との差分(No.1)


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 [[vdec2pc汎用インタフェースの設計と試作]]
 [[研究プロジェクト]]:
 [[環境モニタのためのチューリンガルサーバの構築]]
 
 [[研究テーマ]]
 
 チューリンガル(虫リンガル)は、昆虫の鳴き声から種を判別する音声処理システムです。昆虫は、種毎に特徴的な鳴き声のパターンを持っていますが、環境や温度、地域によって周波数やメロディの速度が違っています。これまでの研究で、音声の特徴量を抽出し、データマイニングを利用して種の判別ができることがわかりました。
 
 VDECで試作したチップをPCにUSB接続してWindowsアプリケーションから制御するためのボードと開発環境を製作します。このボードを用いてVDECチップの動作確認だけでなくWindowsと連動したアプリケーションを簡単に開発できる環境を用意したいと考えています。
 近年、北陸地方の降雪が減っているためか、南方系の外来昆虫が北陸地区にどんどん侵入してきています。また、海外からの移民組も都市周辺でずいぶん幅を利かすようになり、在来種と勘違いしている人も多いと思います。昆虫の鳴き声の種による違いは専門家には簡単にわかるようですが、素人にはなかなかわかりません。医王山周辺に生息するエゾゼミとコエゾゼミも波形を比較しないとなかなかわかりません。秋に市街地の樹木で鳴いているのは大抵アオマツムシという北米からの外来種です。今では、秋の風物として日本に溶け込んでしまっていますが、外来生物は、その地域の自然界の循環の中に組み込まれていないため、環境破壊の大きな原因となる恐れがあります。こいうったものが、地域差も含めて自動分類できるようになればしめたものです。
 
 VDECのチップは、いろいろなサイズやピン数があるため、どのチップにも対応するためには工夫が必要です。実現方法は今後の課題ですが、高速動作を要求するアプリケーションは対象外とするなら、安価なFPGAボードを用いてこれを解決するのが手っ取り早いかもしれません。面白いデモ用チップの開発〜ボードおよびFPGAの設計・開発〜ファームウエアの開発〜Windowsアプリの開発まで全部やってみたい人向きのテーマです。
 近年はICレコーダが安くなりました。日本中の昆虫の好きな小学生が音声を集めて、WEBページ上で分類を行い、データベースに登録、参照できるようにWikiサーバを立ち上げました。今年は、昆虫判定ソフトウエアのWeb実装とその音声データを使用して、鳴く昆虫の種類、発生時期、分布などの統計が自動的に取れるようにしていきたいと考えています。
 
 Chu-lingual サーバ:
 http://chu.ec.t.kanazawa-u.ac.jp/