近接場光を用いたスペクトルセンサLSIの開発 のバックアップの現在との差分(No.5)


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[[研究プロジェクト]]:
 [[近接場光を用いたスペクトルセンサLSIの開発]]
 
 光のスペクトルを測定は、化学物質の分析、食材の品質管理、環境汚染の計測、発光素子の評価など多くの場面で利用されていますが、純電子的に測定することはできません。色センサというものが市販されていますが、これは、RGBの光強度を測定するもので、スペクトルのうち3点のデータを出力しているだけなので、いくら高精度化しても科学や食品分析などには使用できません。通常、スペクトルの測定をするためには、レンズ、プリズム(回折格子)、光共振器などの機械部品が必要であり、MEMS(マイクロ電子機械システム、所謂マイクロマシン)で小型化する研究は行われていますが、実用レベルには程遠いものです。
 
 本研究プロジェクトでは、スペクトルを10万画素程度の2次元画像パターンに変換し、画像から元のスペクトルを推定する新方式の純電子式のスペクトルセンサLSIを開発します。スペクトルを2次元画像パターンに変換する技術は、まだ確立していませんが、理論的には、先端的LSIの微細配線加工技術を用いて実現することが可能です。この研究プロジェクトの予備実験として、昨年度にテストチップを試作し、現在半導体メーカからの納品を待っています。上手くいきそうなら、今年度は、計測システム全体の1チップ化に挑戦します。
 
 スペクトラムセンサイメージ図
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 スペクトルセンサの予備実験用TEG
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