MeRLの研究方法 のバックアップの現在との差分(No.2)


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[[研究プロジェクト]]
 
 *研究テーマの選定 [#x78b2163]
 
 研究室への配属が決まったら、研究テーマの選定または提案と研究計画の作成をしてもらいます。学部4年生でも、新規に研究テーマを自ら提案できる実力のある人は、どんどん提案して下さい。とくにやりたい具体的な研究テーマを持って、研究室に来たわけでなければ、最初のうちは先輩や教員の研究を見聞きして、既存の研究プロジェクトの中から選んでもかまいません。
 研究室への配属が決まったら、研究テーマの選定と研究計画の作成をしてもらいます。学部4年生でも、新規に研究テーマを提案できる実力のある人は、どんどん提案して下さい。とくにやりたい具体的な研究テーマを持って、研究室に来たのでなければ、最初のうちは先輩や教員の研究を見聞きして、既存の研究プロジェクトの中から選んでもかまいません。
 
 研究は、これまでの講義や実習とは違います。そのテーマの社会的意義を説明できることと、新規性があることが実施のための条件です。社会的意義があるということは、研究の成果がどのようなもので、その成果はどのように役に立つまたはどのように面白いのかということを説明するようなストーリが作れることです。新規性があるということを示すためには、少なくとも論文や特許を検索して、その方法や考え方が未発表であることを証明するか、既存の方法との違いを明確に示す必要があります。新規性が曖昧なまま研究を行っても、その結果が自分の研究成果だと主張することができませんし、将来的に事業化もできません。このため、MeRLでは、研究の開始時に、徹底的に文献と特許の検索を実施してもらいます。この経験は、就職後必ず役に立つはずです。
 *研究計画 [#n4677080]
 
 研究テーマが決まったら、1年を通しての具体的な研究計画表を作成して、研究報告会で発表してもらいます。また、進学することが決まっている人は、大学院期間まで通して計画を作成してもかまいません。研究計画表といっても、プロジェクト管理に使用するガントチャートのような簡単なもので十分です。
 
 *研究室の生活 [#t90c537d]
 
 大抵の研究室で、原則として、他の優先用件がなければ、夏休みも含めて、毎日研究室に来ることになります(研究室にもよるかもしれませんが)。その目的は下記の2点です。
 - 常に頭を発想モードにするための練習
 - 発想に必要な情報共有と多次元のアンテナ形成
 
 さあ、今から研究するぞ・・・といって研究できるものではないので、先ず、常にいろいろなことに興味を持って、見聞きしたことから課題を発見する姿勢を身につける必要があります。アイデアを出すのが苦手という学生が多いのですが、たぶん、自分の関心に沿った複数の課題を持っていないためです。アイデアを発想するためには、事前にいろいろな課題を発見して頭の隅に置いておく必要があります。さらに、ある程度訓練すると、研究室にいなくても、どこでも発想のトリガがかかるようになりますが、一人の頭から出てくる発想はたかが知れているので、他の人と互いに情報を共有して多次元のアンテナを形成する必要があります。これは研究室内だけではなく、いろいろな場所で行うべきことですが、知財保護やアイデアの流出防止の観点で、研究室内なら気楽だというだけのことです。課題の発見とアイデアの発想は、就職後も研究開発や経営に関わるかぎり一生続けることになります。仕事や新しいことを学ぶのが楽しくて仕方がない人と、そうでない人(こちらの方が多いかな?)の違いは、頭が発想モードになっているかどうかであり、この違いによって人生の目的や意義も根本から違ってきます。
 
 *研究室の行事 [#f050204f]
 
 研究室に所属すると、研究活動に関する行事、親睦のための行事、健康のための行事など、いろいろな行事が待っています。ifDL(秋田研)は兄弟研究室であり、部屋や設備を共有したり、合同ゼミや行事を共同で行います。
 研究室に所属すると、研究活動に関する行事、親睦のための行事、健康のための行事など、いろいろな行事が待っています。
 
 -特許出願
 --MeRLの大きな特徴として、多くの学生が基本特許を出願していることがあげられます。情報・電子分野での出願頻度としては、国内ではトップクラスだと思います。研究上のアイデアがあれば、どんどん報告して下さい。教員だけではなくTLO(技術移転機関)の知財専門家が、使えそうなアイデアかどうか判断し、弁理士さんの手配や出願手続きをサポートしてくれます。研究業績を多く出すため、特許を出願しないで、学会発表する研究者が多いのですが、これは、研究を行った学生の権利を踏みにじり、国益を損なう行為だと思います。出願の経験は、就職後必ず役に立つはずです。
 -学会発表/国際会議
 -展示会出展
 -論文発表(主に大学院生)
 -評価設備, 設計講習会
 -論文等の輪講
 -東京大学VDEC主催行事
 -共同研究ミーティング
 -卒業研究発表会/修士論文発表会/学位論文公聴会
 -その他, レクリエーション行事や親睦行事
 --多くの行事がありますが、企画力や行動力のある学生がいないと実施できません。是非、先輩のノウハウを盗んで、楽しい研究生活を演出してください。
 
 -学会発表
 --学会発表の目的は、2つあります。
 自分の研究成果が、他の研究者から見て、どのような位置づけにあるのか知るには、学会発表が有効ですが、普通の学会(全国大会や地方大会)は発表時間が少ないため、十分なディスカッションができません。多くの発表を聞くことが主な目的になります。
 *研究設備 [#t8059192]
 
 -論文発表
 --ある程度の量の研究成果がまとまり、体系的な議論ができる段階になったり、特に新しい発見や技術の提案を行った場合は、論文をまとめてもらいます。ここで言う論文は、卒業論文や修士論文とは違うものです。
 研究内容にも依りますが、原則として、論文は英語で書く必要があります。これまでも、多くの学生が
 MeRLでは、LSIや回路基板の製造はメーカに依頼するため、製造設備は持っていません。その代わりに、設計・シミュレーション環境、LSI設計、回路特性の測定に必要な機器はかなり充実しています。また、学生間の活発な討論が行われるような部屋配置などの配慮をしています。
 
 *研究設備と方法 [#f655d1f6]
 -学生部屋(2B724 + 2B734)
 --配属された学生は、学生部屋に机とPCを置き、普段はそこで研究を実施しています。半年に1回ぐらい席替えをします。
 
 MeRLは、
 -ミーティング部屋(2B734)
 --レーザカッタによる工作、プロジェクタ等を使った討論会ができます。オシロやマルチメータなどの汎用計測器もこちらにあります。
 
 -はんだ部屋(2B736 + 2B724)
 --ifDLの設備をお借りしています。ほとんどの工具が揃っており、回路のプリント基板実装がすぐにできます。簡単な基板作成や半田付けは、測定部屋でもできます。
 
 -測定部屋(2B724)
 --回路特性、高周波特性、光学特性などの計測を行うための精密計測器類、および計測器制御ソフトが揃っています。たいていの電子部品もここで揃います。
 
 -VLSI評価試験室(VBL棟1階)
 --VDEC北陸支部の共有設備です。ワイヤーボンダーなどの大型設備があります。
 
 -VLSI設計CADサーバ
 --エミュレータ(8000万ゲートクラス)や業界標準のCADツール環境が、VDEC北陸支部設備として用意されています。各自OCからからリモートで利用します。
 
 -東京大学システムデザイン研究センター(VDEC)
 --金沢大学にない設備については、東京大学の設備を利用することができます。半導体製造設備や評価設備が、ほとんど何でも揃っています。
 
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