センサインテグレーションとボディエリアネットワーク のバックアップ差分(No.2)


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 昨年から、センサ
 センサと集積回路の開発がどう関係するの?という人も多いと思うので、少し解説しておきます。
 
 センサというのは、各種システムの入力部分に当たりますが、一般的には、ディスクリート・デバイスとして認識されており、電子デバイス分野で研究されていると考えられがちです。最近では、PCやインタネットに接続された多数のセンサから有用な情報を生み出す技術が情報技術の重要な研究分野となっていますが、これもセンサ自体はどこかから買ってくるものだと考えている人が多いでしょう。
 
 人間よりも大きな空間スケールや地球規模の空間スケールで、従来は取得できなかった情報を抽出する研究とは別に、人間よりも小さなスケール、例えば細胞のスケールで情報を取得するために、新しいセンサを開発する必要性が高まっています。特に集積回路技術を用いたセンサは、スケーリングとともに空間的、時間的に扱える領域が拡大し続けているため、従来のセンサでは実現できない機能や精度をいとも簡単に実現できる可能性を持っています。現在、携帯電話だけではなく、計測システムも1チップ化が進んでおり、従来、何千万円もした装置が数千円で作れるという時代が来ています。さらに、プローブをチップに集積化する技術を開発すれば、計測システムごとセンサ化することができるのです。10年ほど前にインテリジェントセンサと呼ばれ、センサの中に情報処理機能を組み込む研究は盛んに行われたことがあります。インテリジェントセンサと混同しないために、シリコン集積回路の中にセンサを組み込んで新しい機能を生み出すという考え方で、Sensor System on Chip (SSoC)と呼ぶことにしましょう。
 
 集積化センサの主なメリットは下記のようなものが考えられます。
 
 ・2Dアレイ化による画像処理(ディスクリートデバイスでは配線数に限界がある)
 ・高周波の利用(ディスクリートデバイスでは100MHz以上の高周波は扱えない)
 ・計測回路の組み込みによる高精度化
 ・微小化による微量測定