高機能なカメラ向けのイメージセンサ のバックアップ差分(No.3)


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 みなさん、急速眼球運動をご存知でしょうか?
 カメラ、というと、ふつうは、デジカメのように、「見た映像」を撮影するための道具です。
 その中にあって、とらえた映像を電気信号に変換する素子が、「イメージセンサ」です。
 
 普段聞きなれない言葉ですが、私たちが日常に無意識でおこなっている高速に視線を変える動作のことです。
 デジカメで撮った写真は、最終的には私達が「見る(鑑賞する)」わけですが、映像情報の使い方には、まったく違う使い方もあります。
 
 この急速眼球運動を検出できることにより、視線を動かし時に情報を表示する新しい情報掲示デバイスとなる可能性を秘めています。
 それは、映像の意味を「理解する」というものです。
 例えば、「この映像には、○○が映っている」ということを理解する、という処理があります。
 いわゆる画像認識・画像理解、と呼ばれるものですが、そのような処理も行ってしまう「カメラ」を研究対象にしています。
 つまり、このカメラから出てくるものは、「映像」ではなく「映像の持つ意味」です。
 このような、高機能なイメージセンサをVision Chipと呼びますが、高い解像度と高速処理製を兼ね備えたVision Chipについて研究を行っています。
 
 しかし従来の視線検出方法であるビデオカメラを用いて画像を取り込み、コンピュータを用いてソフトウェア処理するという方法では、ビデオカメラからの画像の転送速度が遅い点とソフトウェア処理の時間が長い点で急速な眼球運動には対応できません。そこで受光素子と画像処理系をチップ上に集積し,並列処理可能なVision Chipを提案し、急速眼球運動検出の実現に向けて開発しています。